畑中さん

サラリーマンの頃、
この席で先輩のアナウンスを聞いていました。

Aさんは、今も私が尊敬する南海バスの乗務員。つまり、私の先輩です。まだ、私がサラリーマンだったころ、通勤の朝、Aさんが運転するバスに乗ることができると、1日のはじめに、いいスタートが切れたと思いました。Aさんの真摯なアナウンスを聞くと元気がでたからです。「発車します」。「停止します」。「左に(右に)、曲がります」。車内の隅々まで届くような、タイミングとトーンで、Aさんはアナウンスするのです。もともとバスの運転手になりたかった私は、そんなAさんの丁寧なアナウンスに背中を押され、行動に移します。

南海バスの資格条件である「普通免許3年」はクリア。しかし、「大型二種」など持っているはずがありません。入社が決まってからでいい、と書かれていましたが、私は自らに課題を課し、最後までめげずに免許が取れれば応募しようと、免許取得を試金石のように考えたのです。無事、大型二種を取得した私は、以前から決めていた通り、その足で、南海バスを訪れ、面接を受けました。

あれから、数年。「夢は、運転手」。私は、いまもそうみんなに言って、時に笑われます。もう、運転手だろって。でも、先輩を追いかけて、バス運転手になった私にとって。ゴールは、まだ先。先輩のように、お客様を元気づけられるような運転手になること。それがいまの私の夢なんです。


南海バスの乗務員募集。少しだけ自慢するとすれば、心あたたまる、仕事です。